ピアノを弾く理想的な手とは?手が大きくなくても弾きやすくなる対応法ご紹介

 

ピアノを弾く読者様はどのような手をお持ちですか?

 

「自分の手はピアノを弾くのに向いているのか?」

 

「もっと弾きやすい手だったらいいのに」

 

そう悩むこともありますよね。

 

ではどのような手が理想的なのでしょうか?

 

ピアノを弾く「手」には、「手」そのものと、「手の形」のお話があります。

 

この記事では、ピアノを弾くときの理想の「手」について、「手の形」と「手」そのものの2つの観点から解説します。

 

・ピアノを弾く理想的な手の形は?

ピアノを弾く理想的な「手」とはどんな手?

どんな手でもピアノが弾きやすくなる方法

 

ピアノを弾く、理想的とは言えない手をお持ちの方も安心してください!

 

理想的な手を持っていなくてもピアノが思うように弾けるようになる、対応方法をご紹介します。

 

ぜひ最後までお読みくださいね。

 

ピアノを弾く理想的な手の形は?

 

まずは、ピアノを弾く時にどのような手の形で、どのように手を使うのが理想的なのか、考えたいと思います。

 

ピアノを弾く理想的な手の使い方は次の3つです。

 

ピアノを弾く理想的な手の使い方
  • 卵を持つように丸くする
  • 指のタッチポイントを考える
  • 指の第一関節をしっかり使う

卵を持つように丸くする

 

実際に卵を持ってみました。

 

ピアノの鍵盤の上においた手の形は、丸くします。

 

脱力して手をただ置くと、そのような形になるためです。

 

卵は強く握ると割れてしまうし、あまり力を入れないと、落ちてしまうし、力加減が難しいです。

 

手の中にどう力を入れるのかも、大事です。

 

私はよく先生に、音色を変えるためにどうするかを、レッスンで言われます。

 

「手のひらは張って、指先はぶらぶら、反対に手のひらはゆるゆるで、指先をしっかり。」

 

ばらばらに手のひらと指を使うのはとても難しいですが、これができるといろいろな音が出せるようになります。

 

指のタッチポイントを考える

爪のすぐ下の指先が当たっています。

×

指先を丸めすぎて爪が当たっています。

×

指が伸びすぎて指の腹が当たっています。

 

タッチポイントは、鍵盤と指の触れるポイントです。

 

爪のすぐ下の柔らかいところで、弾くように指導されます。

 

指を丸めすぎると鍵盤に爪が当たってしまって、カチャカチャ音がしてしまいます。

 

指を伸ばし過ぎると指の腹で弾くことになり、関節をしっかり使うことができません。

 

ちょうどよく力が抜けて、無駄な力が入らない手の使い方ができると、クリアな音を奏でることができます。

 

指の第一関節をしっかり使う

 

どんな曲でも手を丸くして弾くことができるか?というとそうではありません。

 

手を広げて弾かなければいけない場合は、丸くするのは無理ですよね。

 

指先のタッチポイントではなく、指の腹で弾かざるを得ない時もあります。

 

そんな場合はどうしたらいいのでしょう?

 

重要なのは第一関節です。

 

第一関節を使って、鍵盤をつかむように弾いています。

×

手を鍵盤に置いているだけで、第一関節が使えていません。

 

指の第一関節をしっかり使って、弾くことが大事です。

 

第一関節をしっかり使うのと、へこませてしまうのとは指先の力のかかり方が全然違います。

 

指の第一関節は、ピアノを弾くときに手前に引くように弾くと鍛えられます。

鍛えることを意識しすぎると痛めてしまう可能性もありますので、注意してくださいね!

 

ピアノを弾く理想的な「手」

 

ここからは、理想的な「手」そのものについてお話ししていきます。

 

ピアノを弾く理想的な手は次の4つです。

 

ピアノを弾く理想的な手
  • 大きな手
  • 指の長さがそろっている
  • 指が開く
  • 甲が厚い

 

ではくわしくみていきましょう。

 

大きな手

 

当たり前のことですが、大きな手の方が絶対ピアノを弾くには有利です。

 

鍵盤が届く範囲が広ければ、余計な力もいらないし、楽に弾けますよね。

 

大きな手でいとも簡単に弾かれると、正直私は複雑な気分になります。

 

ただ指が滑らかに動かなかったり、黒鍵と黒鍵と間に指が挟まってしまうなどの場合もあるようです。

 

例外もありますが、手が大きい方が圧倒的に楽に弾けることは確かだと思います。

 

指の長さがそろっている

 

指の長さも、「そろっていること」が重要です。

 

ある指だけ極端に長かったり短かったりすると、弾きにくいことがあります。

 

特に指をくぐらせる弾き方の時、親指が極端に短いと難しいですね。

 

オクターブが続く時、薬指と小指と交互に弾いていくので、2つの指の長さがそろっていると弾きやすいと思います。

 

指が開く

 

手が大きくても指が開かなければ、手が小さい人と同じになってしまうかもしれません。

 

指がたくさん開いて可動域が大きければ、手が大きい人と同じように、弾くことができます。

 

ストレッチをすることで、徐々に指の間を開いていくことは可能ですね。

 

手の大きさや指の長さとは関係なく、どんな手の人にでも目指すことができます。

 

こちらの記事では、指のストレッチの方法についてくわしく解説しています。

 

ぜひ参考にしてみてください。

 

>>ピアノで指が届かない時どうしたらいい??好きな曲を諦めない方法

 

手の甲が厚い

 

ピアノは複数の音を同時に弾く場合が多く、手の強い力が必要です。

 

そのためには、骨格がしっかりしていなければいけません。

 

しっかりした骨格に筋肉がついて、甲の厚い手が理想です。

 

カエルの手の指と指の間には水かきがありますね。

 

水を力強くかくことができるために発達した機能です。

 

 

                                  

 

人間の手もカエルの手のように、指と指の間の筋肉を鍛えれば、鍵盤をしっかり弾くことができます。

 

手の筋肉を鍛えることで、手の大きさや指の長さをカバーできる可能性があります。

 

こちらの記事では指を動かすためのトレーニングを紹介しています。

 

ピアノが弾きやすくなるための、手の筋力アップにも役に立ちます。

 

ぜひご覧ください。

 

>>ピアノ練習で指が動かないのはなぜ?今日から改善できる練習方法

 

 

どんな手でもピアノは弾ける

 

ここまで理想的な「手」を紹介してきましたが、もともと持っている「手」が理想的でないことも多々ありますし、理想的な「手の形」をマスターするのも時間がかかります。

 

でも、ここであきらめないでください!

理想的な「手」を補う方法をお伝えします!

 

体幹を鍛えよう

 

私は先生にレッスンでよく余計な力を抜くように言われます。

 

変な所に力が入っていると、良い音は出せないとも言われます。

 

でも肩などに力が入ってしまって、脱力するのは難しいです。

 

変な所に余計な力を入れないために、体幹が必要です。

 

腹筋背筋で上半身を支えて、良い姿勢を保つことが、腕を滑らかに動かすことにつながります。

 

指や手や腕だけで弾こうとするより、体全体を使って弾いた方が効率がいいですよね。

 

例としてあるおじさんの挑戦をご紹介します。

 

カンパネラおじさん

 

読者様はカンパネラおじさんをご存じですか?

 

以前仮想演奏会にも参加いただいたことがあります。


引用:仮想演奏会(2020年7月開催)

 

 

カンパネラおじさんは海苔の漁師さんで楽譜も読めない、ピアノも弾けないおじさんが7年がかりでリストの超難曲カンパネラを弾けるようになり、とても話題になった方です。

 

奥様がピアノの先生でお家にピアノがあるとか、いろいろな幸運な偶然もあったと思います。

 

幸運な偶然の中に海苔の漁師さんだったこともあるのです。

 

漁師の仕事は肉体的にはとてもハードで、それで体幹が鍛えられていたはずです。

 

毎日7時間もピアノの練習をしていたそうですが、普通の人だったら手や腕を痛めてしまいます。

 

カンパネラおじさんは、それに耐えられる強靭な体を、持っていたからできたんですね。

 

体幹を鍛えることで、手の大きさや指の長さを、カバーできる可能性があります。

 

弾きやすい曲を選ぶ

出典:Youtube

 

2021年のショパンコンクールで2位に入賞した反田恭平さんの3次予選の英雄ポロネーズの演奏動画です。

 

とてもカッコいい曲だし、誰もが憧れる曲です。

 

途中にずっと左手がオクターブで連打する部分があって、最後の所で盛り上がりのクレッシェンドになります。

 

聴いているだけで左手が辛そうです。

 

男性は手が大きいし、パワーもあるし、私はとてもうらやましく思います。

 

レッスンで先生にお話したことがあります。

 

「先生、手が大きくて英雄ポロネーズいとも簡単に弾けちゃう人がうらやましいです。左手のオクターブの所なんかとても私には弾けないので。」

 

先生に言われました。

 

「私だって弾けないわよ。

みんながみんな英雄ポロネーズ弾かなきゃいけないわけじゃないでしょ。

他にもたくさん良い曲はあるんだから。」

 

そうですよね。

 

人それぞれみんな顔が違うように、手の形も違います。

 

きっと弾きやすい曲があると思いますので、ピアノ曲をいろいろ探してみるのも楽しいですよ。

 

英雄ポロネーズを弾けなくても、ほかにも数限りなくピアノ曲はありますから、自分に合う曲が見つかるといいと思います。

 

ピアノを弾く理想的な手とは?手が大きくなくても弾きやすくなる対応法ご紹介。まとめ

 

ピアノを弾く理想的な手とどんな手でも、弾きやすくなる対応法をご紹介してきました。

 

ピアノを弾く理想的な手の使い方は次の3つです。

 

ピアノを弾く理想的な手の使い方
  • 卵を持つように手を丸くする
  • 指のタッチポイントを考える
  • 指の第一関節をしっかり使う

 

手の使い方によって全く力のかかり方が変わってしまうので、効率の良い手の使い方を考えるということだと思います。

 

ピアノを弾く理想的な手は次の4つです。

 

ピアノを弾く理想的な手
  • 大きい手
  • 指の長さがそろっている
  • 指が開く
  • 手の甲が厚い

 

理想的な手をお持ちの方は少ないと思います。

 

ストレッチをしたり、手の筋肉を鍛えることでピアノを弾きやすくなるはずです。

 

どんな手でもピアノが弾きやすくなるための対応法は次の2つです。

 

どんな手でも弾きやすくなる対応法
  • 体幹を鍛える
  • 自分に合う曲を見つける

 

体幹を鍛えて、正しい姿勢を維持し、全身を使ってピアノを弾くことができれば、腕や手にかかる負担も減らすことができます。

 

余りにも指や手に負担がかかりすぎる曲の場合は、別の曲にしてみるのも選択肢の一つになると思います。

 

手を広げて弾かないといけない部分の、少ない曲を選ぶようにするなどです。

 

 

 

ピアノを弾くことは大変ですが、ピアノはとても素晴らしい生活の彩りになります。

 

読者様がピアノを楽しんで弾いていただけたらと思います。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。