ピアノを弾いていると、どうしてもミスタッチをしてしまいますよね。
ミスタッチをしてしまうと、ハーモニーも変な風に変わってしまいますし、びっくりして止まってしまうこともあります。
できればミスタッチをなくしたいと思う読者様は、多いのではないでしょうか?
この記事ではピアノのミスタッチが起きる原因を考えて、ミスタッチを減らす練習法をご紹介し、練習法を実践して検証します。
ぜひ最後までお読みくださいね。
ピアノのミスタッチはどうして起きてしまうのか?
ピアノのミスタッチはどうして起きてしまうのでしょう?
ミスタッチをしてしまうと、がっかりしてしまいますが、原因について考えたことはなかなかないのではないでしょうか。
原因を探らないと、いつまでもミスタッチは減らないですよね。
今回はいろいろ調べて、考えてみることにしました。
意識が足りない
「意識が足りない!」
一音一音意識して弾いているかどうか考える。
耳が痛い言葉ですね。
私は勢いで弾いてしまうところがあって、「意識」ができていませんでした。
まずピアノを弾く作業には、細かく分けて下記の過程があります。
- 音を認識する
- 指を鍵盤の上に置き準備する
- 指を動かして鍵盤を弾く
一つの音を弾くにも、これだけの作業をしているんですね。
しかも瞬間的に行っています。
ここまで深く考えずにピアノを弾いている方は、少なくないのではないでしょうか?
惰性でこの一連の作業をしていたら、ミスしてしまうのは当たり前かもしれません。
特に2の「指を鍵盤の上に置き準備する」過程が大事です。
鍵盤把握能力と音を聴き分ける聴力が足りない
鍵盤把握能力は鍵盤を見なくても、正しい音が弾けることです。
キーボードのブラインドタッチと似ています。
手を広げたり、指を伸ばしたり、縮めたりして、指や手の感覚で正しい鍵盤の位置がわかることが大切です。
また、ピアノの場合はパソコンのキーボードとは違い音が出ますので、音を聞き分ける聴力も必要です。
鍵盤の位置関係は正しく把握できていても、音がわからないと「ドレミ」のつもりで弾いていたら、「レミファ」だったということになってしまうかもしれません。
鍵盤把握能力と音を聞き分ける能力が足りないことも、ミスタッチの原因になります。
練習のしすぎで指、手、腕が疲れている
ピアノを弾くことは、指、手、腕を動かす一種の運動です。
練習していくと、確かにだんだん疲れてきて、手が開かなくなったり、指が動かなくなったりしてきます。
和音やオクターブで手を開かないといけないのに、手が疲れて開かなくなってしまったら、正しい音は弾けないですね。
疲れてくると、指が動かなくてもつれてきます。
そういう場合に変な音を弾いてしまうことは、ピアノ学習者の方にはよくあるのではないでしょうか?
ミスが当たり前になっている
ミスタッチをしているのが余りにも日常的になっていて、潜在意識の中でミスタッチで出た音をミスと認識できなくなってしまうことがあります。
耳が変な音に慣れてしまう状態です。
これは大変怖いことですね。
ミスタッチを減らす対策をご紹介!
ピアノのミスタッチの原因を考えてきました。
次に原因からミスタッチを、減らしていくための対策と練習方法をご紹介します。
鍵盤把握能力を鍛える
鍵盤把握能力は楽譜をだけを見て、ピアノを弾くことでだんだんと鍛えられていきます。
鍵盤を見ないと弾けない状態だと、楽譜通りに正確に弾くことが難しいです。
耳で聴いて正しい音が弾けているかがわかる音感も必要なので、ソルフェージュを勉強することも効果的です。
大人からでも相対音感を身に着けることは可能なので、頑張りたいですね。
音感トレーニングについても記事を書いていますので、こちらの記事もご参照ください。
【ピアノ弾き】絶対音感がない!でも落ち込まないで音感トレーニング
ソルフェージュは二次的な効果として、譜読みも早くなることが確認されているので、成長も早くなり、モチベーションアップにもつながります。
譜読みのスピードをアップするために、効果的な練習法としてソルフェージュをとりあげていますので、こちらの記事もご参照ください。
鍵盤を最短距離で移動する
常に鍵盤を最短距離で動くようにしましょう。
鍵盤を這うように、手が低い位置で動くようにすると最短距離になります。
腕が離れてカーブを描くような動きは、無駄に時間もエネルギーも使ってしまいます。
常に低い位置で手を動くようにすることが必要です。
指、手、腕の柔軟にする
ミスタッチの原因として、練習のし過ぎで指、手、腕が疲れていることを前の章でお伝えしました。
疲れていると、動きも悪くなるし、手が開かなくなりますよね。
鍵盤把握も難しいし、腱鞘炎で手を痛めてしまうことにもなりかねません。
弾き終わったら必ずストレッチやマッサージをして柔軟な手を保つように努めましょう。
次の記事にマッサージ方法を書いていますので、ご参照ください。
ピアノを弾いて親指が痛い時どうしたらいい?対応法を詳しくご紹介します!
ゆっくり弾いて間違えないことを当たり前にする
通常のテンポで弾いてミスタッチを何度もしていると、その手の動きが脳に沁みついてしまってミスが当たり前になってしまいます。
正しく弾けるテンポまで落として、正確に何度も弾くことで、正しい手の動きを脳にインプットし直すことができます。
正しく弾ける手の形が脳にインプットされれば、ミスタッチは確実に減りますね。
激しい部分程ゆっくりピアニッシモで弾く
激しい部分はある程度の早さと迫力がないといけないので、力も入ってしまいます。
力が入ってしまうとどうしても勢いで弾いてしまいやすく、ミスタッチが多くなりがちです。
「ピアニッシモで弾いてみたら?」と先生に言われたことがあり、試してみました。
ゆっくり弱く弾くためには、指をコントロールしないといけなくて難しいことがわかりました。
この練習法は指に正しい鍵盤の位置を覚えさせるのに、とても効果的です。
難しい部分や激しい部分は、ゆっくりピアニッシモで練習してみましょう。
片手で練習する
両手で弾きたくなってしまうこともありますが、まずは片手ずつ練習した方が効果的です。
特に左手は両手で弾いてしまうと、右手がメロディーのことが多いので、集中できなくなってしまいます。
苦手な部分を取り出して、片手ずつ練習したり、ゆっくり弾いたり、少し速度を速めてみたりして、徹底的に練習しましょう。
ミスタッチを減らす練習方法を実践してみよう!
いくつかミスタッチを減らす練習方法をご紹介してきました。
今回「エリーゼのために」の中でどうしてもミスタッチをしてしまう部分を取り出して、実際にご紹介した練習法を試してみたいと思います。
全て検証するのは難しいので、特に3つに絞って練習してみたいと思います。
・ゆっくり弾く
・ピアニッシモで弾く
・片手ずつ弾く
ミスしやすい場所
特にミスタッチしやすい場所を、楽譜で取り出してみました。
私がミスしやすい場所は、2小節目から4小節目のアルペジオです。
この部分を3つの方法で一週間練習してみて、どう変わったか見ていきたいと思います。
検証動画
練習前の状態です。
練習後の状態です。
少し変わったでしょうか?
練習前のものより練習後の方が指の動きがスムーズになっていると思います。
自分としてもかなり滑らかに弾けるようになっていて、びっくりしました!
地道な努力の積み重ねが必要ですね。
もう1点重要なことは鍵盤を真上から押す!ということです。
それには移動中に弾いてしまうと、真上から押せないことになるので、鍵盤の上でほんの瞬間でも止まる時間があります。
速い曲はどうするのか?と思いますが、これは今後の課題にします。
ピアノのミスタッチを減らしたい。原因と練習法を試してみて。
ピアノのミスタッチを減らすために、ミスタッチをしてしまう原因と練習法を書いてきました。
ミスタッチの原因は下記です。
- 意識が足りない。
- 鍵盤把握能力が足りない。
- 練習のし過ぎで、腕、手、指が疲れている。
- ミスが当たり前になっている。
ミスタッチを減らすための対策は下記です。
- 鍵盤把握能力を鍛える。
- 鍵盤を最短距離で移動する。
- 指、手、腕の柔軟に努める
- ゆっくり弾いて間違えないで弾けることを当たり前にする。
- 激しい部分ほどゆっくり、ピアニッシモで練習する。
- 片手で練習する。
「エリーゼのために」からどうしてもミスタッチをしてしまう部分を取り出して、練習してみました。
- ゆっくり弾く。
- ピアニッシモで弾く。
- 片手づつ弾く。
この練習を1週間続けたら、嬉しいことに滑らかに弾けるようになりました。
ミスタッチを減らすのは、簡単ではありませんよね。
これまでの対策方法でミスタッチを減らして、ピアノを楽しんで弾いてください。
ただ、あまりにミスタッチを気にしすぎると滅入ってしまうこともあると思います。
時には気にせず思い切り弾くのも気分転換になってよいですよ!
こちらの記事ではミスタッチを解決するための方法を更に詳しくご紹介しています。
ぜひ参考にしていただいて、少しでもピアノの練習に取り入れていただければと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。