最近は以前に比べて、公民館などで成人に向けたピアノ講座がよく開催されているのはご存じですか?
市民に向けたピアノ講座は大変人気があり、定員がすぐにいっぱいになってしまうそうです。
講座にもよってきますが、初心者歓迎、過去に習ったことのある方もどうぞというものもあります。
市民に向けたピアノ講座は子育てが一段落したなど40歳以上の参加率が高く、昔からピアノにあこがれを持っていたという人の割合は多いです。
将来ボケないように何か習うとすると・・・ピアノが良さそう!と思って始める人も見かけます。
なんとなく皆さん「ピアノは脳に良い」と思っているんです!
では脳に良いとは具体的にどういうことでしょうか?
- 若返る?
- 健康になる?
- ボケの防止になる?
実際、音楽の人への影響に関する研究は盛んにおこなわれているんですよ。
この中でも、今回はボケの防止に関してひも解いていきたいと思います。
そこで、今回は以下のことをお伝えしますね!
- ピアノのボケ防止効果について
- ピアノが脳に与える影響に関する研究成果(公開されているもの)について
ピアノのボケ防止効果は期待していいの?
大人から始める趣味としてピアノに注目が集まっています。
読者様も、ピアノはボケの防止に効果があるのかとても気になりますよね。
ボケの防止効果があるならピアノを始めてみようかしらと思えます。
私は子どものときに一度ピアノを辞めてはいますが、社会人になってから再開し現在もピアノは続けています。
今30代なので、「ボケ防止に役立っています♪」とまだ言えないのですが、交流のあるご年配の生徒さんを見ていると効果がありそうだなぁと実は以前から感じていました。
その方たちは、いつも生き生きしていて明るく、私にとってあこがれの存在でもあります。
みなさんとってもテンポよくおしゃべりするので、頭の回転が速いんだなぁと思うことも多かったり、なにげなく私が前に話したことも覚えていてくれてるんですよ♪
それで私はとっても嬉しくて、そういう他の生徒さんとのやり取りも含めて、ひょっとしてピアノの良い影響なんじゃないかなとひそかに思っていました。
でもそれ以上に私が驚いた、ある女性のお話をこれからしたいと思います。(生徒さんではありませんが、友達のおばあちゃんのお話です)
独学で始めた驚異の70代
いたって健康なその女性は70代からピアノを始めました。
しかも独学で。
ピアノを触ることも全く初めて。
ドレミの読み方は子どもや孫に教わりながらです。
なかなか思うように指が動かないと漏らしてしたそうですが、始めてから数か月後、大好きな賛美歌を片手で弾けるようになりました。
女性はクラシックや吹奏楽など音楽を聴くことを昔から趣味としていたんです。
自宅で孫が弾くピアノを聴いているのも、とても癒しになっていたといいます。(ピアノの音色は美しいですものね!)
でも孫は遠方で生活することになり、なかなか生の音を聴くことができません。
だんだんと自分でも弾けるかな?弾いてみたいなという思いが強くなり、始めてみたんだそうです!
現在でも大好きな賛美歌を弾きたいときに弾く暮らしを続け、80歳を過ぎた今でもボケることなく過ごしていると聞いています。
少しずつ目も見えにくく、耳も聞こえが悪くなっているものの、頭がハッキリとしているのはすごい!
まず自宅にピアノがあったというのは大きかったかもしれませんが、聞いているこちらが励まされるような素敵なお話ですよね。
ここまでどうでしたか?
独学というのはちょっとハードルが高いかもしれませんね。
でも、何歳になっても何かを始めるチャレンジ精神は忘れないようにしたいものですね。
手指の運動にはピアノが良い
これは実際の研究で明らかになっていることです。
ピアノは手の指の運動機能の維持になるんです。
それはドレミをゆっくり弾いてみるのでも良いんですよ♪
それに、鍵盤を押さえるのってけっこう力が要ります。
普段の生活ではなかなかピアノを弾くように指を使うことはないですよね。
なので、指の運動にはピアノがおすすめです。
とはいうものの、たまにピアノの弾きすぎで腱鞘炎(けんしょうえん)になる人がいます。
腱鞘炎になると指や手首に傷みを感じ、腫れたりして動かしにくくなります。
この状態でピアノを続けることは指に良いとは言えないことになってしまいますが、腱鞘炎は長時間の練習によるものが多いです。
休憩をはさまない、身体に力が入りすぎているなど何らかの弾き方が原因でおこるものです。
ときどき休憩をはさんだり、リラックスして楽しみながらピアノを弾けば指に良い影響をもたらしてくれますよ♪
手指の運動になるピアノは本当にボケ防止になるのか?
手の指の運動機能に良いピアノは、本当にボケの防止になるのでしょうか?
ボケは「もの忘れ」や「認知症の一つの症状」を指している言葉です。
では結論からいいます。
楽器の演奏が「認知症予防に効果あり」と医学的にも実証されつつあります。
これは日本認知症予防学会がそう提言しているんです。
つまりは予防なので、「ピアノをしていると絶対にボケないです」と言い切れないのは残念ですが、ボケ予防の効果に期待してよいという意味です。
わかりやすくインフルエンザの予防接種に例えると、注射をしてもインフルエンザにかかることはありますよね?
完全に食い止めることができないけど、注射をするとインフルエンザの予防効果を期待していいんです。
だって予防接種を受ける皆さんは、インフルエンザの予防効果を期待してクリニックにいきますよね。
言ってしまえば、ピアノについても考え方はそれと同じようなものだと思います。(流行する期間が限られるインフルエンザと比べるのも少し無理があるかもしれませんが・・・)
ピアノ演奏はボケの予防効果を期待していいんです。
ボケの予防効果を期待して、ぜひピアノ講座やピアノ教室に足を運んでみましょう。
ここで、ある論文が目にとまりましたので紹介します。
ピアノ学習により高齢者の手指機能と健康関連 QOL の MH(心の健康)が向上し、ピアノ学習は高齢者の心身に好ましい影響を及ぼすことが示唆された。また、音楽療法に用いる楽奏の種類によりピアノ演奏では脳の賦活効果、ベルでは 1 回目でも楽しさを感じられる即時効果、歌唱ではリラックスや癒し効果を期待できるという楽器の種類ごとの特徴が示され、高齢者の音楽活動プログラムを考える上で重要な知見が得られたと考えられる。
引用:つくばリポジトリより、元吉ひろみ(2013)高齢者のピアノ学習が心身の健康状態に与える効果に関する研究
こちらには、ピアノにより手指の機能と心の健康増進効果、脳の賦活(ふかつ)効果が期待できるということが示されたと書いてあります。
手指の機能に良い効果があることは先にもお話しましたね。
ピアノは心の健康アップにも効果が期待できるんです。
たしかにピアノは自分で弾けると感動するし、上達していくと嬉しいものです。
その喜ぶ気持ちが心を元気にしてくれるんですね。
そして注目してほしいのは、「脳の賦活効果」という部分です。
賦活=活性化なので、ピアノは脳を活性化する効果が期待できるということがわかったんですね。
ピアノを弾くことが脳の血流量に変化をもたらすそうです。(いや~すごい発見です!)
ここまでの話を聞いてどうだったでしょうか?
繰り返しになりますが、手の指の運動になるピアノは脳を活性化したり、ボケを予防する効果が期待できます。
ピアノを弾くとこんなにいいこと尽くし。
たくさんのメリットが得られるなんて素晴らしい!
あこがれのピアノでボケ予防♪
読者様もピアノを始めてみませんか?