読者様は、ピアノを漢字でどう書くのかご存じでしょうか?
「ピ」と読む漢字なんて思いつきませんし、「ピ」「ア」「ノ」と読めそうな感じを合わせたところで”ピアノ感”は全くありませんね…。
非亜乃とか?妃阿野とか?(なんだか名前みたいになってしまいました)
また、ピアノの他にも楽器って漢字でどう書くのでしょうか?
あまり考えたことがないかもしれませんね。
でも、知ってみると少しピアノや楽器にたいする愛着が変わるかもしれません。
本記事では以下についてご紹介します!
- 「ピアノ」は漢字でどう書くのか
- ピアノの漢字の由来
- ピアノ以外の楽器の漢字のご紹介
最後まで、楽しくお読みいただければ幸いです♪
ピアノは漢字でどう書くの?意外と知らない楽器の漢字!
さて、まずはピアノを漢字でどう書くのか、回答をお見せします!
正解は…「洋琴」です!
読み方は「ようきん」です。
あれ、ピアノって読めないですよね?
お察しの方もいるかと思いますが、ピアノの漢字は読み方を完全に無視して、意味だけ見て作られた「当て字」なのです。
ピアノの漢字の由来
では、なぜピアノの漢字は「洋琴」と書くのでしょうか?
「洋」と「琴」と分解して解説します。
まず、「琴」から。
「琴」というと、胴の部分が桐(きり)でできていて、弦が5本または7本張ってある、あの日本の伝統楽器を思い浮かべますよね。
しかし、それだけでなく、「琴」という漢字には「弦楽器」または「鍵盤楽器」という意味があります。
ピアノはさて、何楽器なのでしょうか?
実は「弦楽器」であり「鍵盤楽器」でもあります。
読者様もご存じの通り、ピアノは「鍵盤」をたたいて鳴らす楽器です。
ここでピアノの作りを見てみると、ピアノの内部にはたくさんの「弦」が張られています。
鍵盤を叩くことで、その奥のハンマーが「弦」を叩き、音を奏でます。
一般的に、「弦」の振動によって音が鳴れば「弦楽器」ですし、「鍵盤」がついていれば「鍵盤楽器」です。
つまり、ピアノは正真正銘の「琴」ということになります。
次に「洋」という漢字がどこから来たかですが、こちらはピアノと日本の歴史が関係しています。
ピアノは、西洋から日本に伝わりました。
具体的には、ピアノは江戸時代の1823年に、オランダからシーボルトというドイツ人医師によって持ち込まれました。
このころ、日本は鎖国中でしたが、西洋の中で唯一交易を許されていた国がオランダでした。
このオランダによってピアノだけでなく、ビールやコーヒー、ビリヤードなど様々な西洋文化が日本に持ち込まれたそうです。
ピアノの歴史について、詳しくはこちらの記事でご紹介しています。
ピアノ好きさん大集合~!ピアノの歴史についてのプチ講義です。ピアノの原型の発明から改良、今のピアノが誕生するまでをわかりやすく解説。ピアノが黒い理由、ピアノが日本に入ってきた由来などピアノに関する豆知識もありますので是非お楽しみ下さい。
こうしてみると、ピアノが「洋琴」と表されるのもわかりますが、やはり漢字を見ただけでは読めなさそうですね。
ピアノ以外の楽器の漢字のご紹介
さて、ピアノは「洋琴」と書くようですが、ほかの楽器の漢字も気になりませんか?
そこでいくつか、なかなか読めない楽器の漢字をご紹介します!
喇叭(ラッパ)
1つ目は喇叭(ラッパ)です!
ラッパが奏でる陽気な音とは対照的に、ちょっと怖い印象のある漢字ですね。
そしてあまり見ない漢字ですよね…?
そうです。こちらは中国語で「ラッパ」を意味する漢字から来たようです。
ちなみに、「喇叭を吹く」というと、大言壮語する、ほらを吹くというような意味になります。
六弦琴(ギター)
続いては、六弦琴(ギター)です。
読み方は「ろくげんきん」です。
こちらの由来はわかりやすく、弦が6本ある弦楽器だからですね。
ただし、今ギターは弦が4本のものから18本もあるものまであるので、この漢字で表すのは少々無理があるような印象もあります。
ちなみに、4本の弦からなるベースは「四弦琴」(しげんきん)と呼びます。
ギターは1853年に黒船とともに日本にやってきたそうです。
このころにはもうピアノがあったので、「洋琴」という漢字を使われてしまっていたのでしょうか。
自鳴琴(オルゴール)
続いて紹介するのは「自鳴琴」(オルゴール)です。
読み方は、「じめいきん」です。
機械仕掛けで、自ら音を奏でるので「自鳴琴」。
個人的にはこの漢字の表し方が、楽器が命を持っているような表現で好きですね。
ちなみにオルゴールは1852年に、江戸の深川でオランダ人から見世物として公開されたそうです。
かなり都会で公開されたからか、それから一気にオルゴールが広がったのだとか。
何を広めるにしても、市場は大事ですね。
風琴(オルガン)
「風琴」は、オルガンのことです。
風という文字が入っていますね。
これはオルガンの作りに由来があります。
オルガンは鍵盤を押すことで、加圧した空気が選ばれたパイプに送られ、音を奏でます。
オルガンを弾いたことがある読者様は分かるかと思いますが、ピアノに比べてかなり鍵盤が軽いですよね。
それは中の空気を風のようにパイプに伝えるためなのです。
オルガンの音色も、風のように不安定です。
その不安定さを上手く操ることで、心地よい音色になります。
まだある、楽器を表す漢字
まだまだ他にも、楽器を表す漢字がたくさんあります。
- 堅琴(たてごと)…ハープ
- 提琴(ていきん)…バイオリン
- 口風琴(くちふうきん)…ハーモニカ
- 手風琴(てふきん)…アコーディオン
- 鳩琴(きゅうきん)…オカリナ
…
漢字を見ただけでは一瞬何の楽器を表しているのか、想像しづらいものもありますが、楽器の名前を聞くとなんとなく納得できるものもありますね。
楽器の他にも、スポーツやスイーツなど、西洋から伝えられたものの漢字やその由来を調べてみると、意外と奥が深くて面白いかもしれません。
読者様もぜひ、気になる楽器の漢字を調べてみてください♪
ピアノは漢字でどう書くの?意外と知らない楽器の漢字! まとめ
ここまで、ピアノの漢字と、由来、また他の楽器の漢字について見てきました。
以下にもう一度まとめます。
- ピアノは漢字で「洋琴」と書く。
- 漢字の由来は「西洋」から来た「弦楽器」兼「鍵盤楽器」。
- 「喇叭」「六弦琴」「自鳴琴」など、楽器の漢字は面白い!
今回はピアノをはじめ、様々な楽器の漢字を見ていきました!
ピアノに関する知識を深めると、ピアノに対する愛着もどんどん深まりますね♪
最後までお読みいただき、ありがとうございます。