はじめまして、丸田カナです。
音楽をしているときと、スイーツを食べているときがとっても幸せな32歳です。
私のピアノ歴は小学校の6年間と、そこからだいぶブランクが空き、本格的に再開したのは24歳から。
今では伴奏を頼まれてピアノを弾いたり、自分でもピアノ弾き語りをしたりと、人前でも演奏をするようになりました。
でもそこに至るまでは、ピアノを演奏することに大きな苦手意識を持っていたのです。
なぜそんな私が、再びピアノに向き合い練習を続け、人前でも演奏が出来るようになったのか。
「私の音楽人生」(といったら大げさですが…)について、お話しさせてください♪
憧れのピアノが、苦手になってしまった学生時代
最初は憧れで始めたピアノ。
でも憧れた通りには、なかなか上手くはいかないもの。
練習を始めて早々、問題は起こるのです。
幼いころに抱いた「ピアノへの憧れ」
三人姉妹の末っ子の私は、姉2人がピアノを習っていたため、小さいころから姉達が弾くピアノの音色に憧れていました。
得意げに「エリーゼのために」を弾く二女、美しく感情豊かに「戦場のメリークリスマス」を弾く長女。
「自分もあんな風に上手にピアノを弾けるようになりたい」と思い、小学1年生からピアノを習い始めました。
しかし、私にはピアノを練習をする上でネックになる弱点がありました。
「人に聞かれていると練習するのが恥ずかしい!!」
そんなに繊細な性格でもなかったと思うのですが(そして今は神経も図太くなったのですが)、自分よりも上手な姉達に、ミスばかりする所を聞かれたくなかったのでしょう。
同じスペースに人がいると、どうも気になって練習に集中できません。
リビングに置かれたアップライトピアノでは、家族が家にいれば誰にも聞かれずに練習することは不可能。
気がつけば、少しずつ練習嫌いになっていました。
練習をまじめにしなくなれば、上達するはずもありません。
小学校中学年では、ピアノを習っている同級生の友達とも差が開いてしまっていたのです。
ピアノの発表会で、忘れられない「トラウマ」!?
学校の合唱祭でピアノ伴奏を弾く友達を羨ましく思いつつ、自分は伴奏者に立候補することも出来ません。
うまく弾けないことへの劣等感が生まれ始めていました。
そんな中でも続けていたピアノですが、小学5年生でのピアノ教室での発表会で事件は起こります。
その時の課題曲はオリエンタルな雰囲気の曲で、今までの練習曲とは違う独特なメロディーがお気に入りでした。
あいかわらず誰かに練習を聞かれるのは苦手でしたが、家族が家にいない時間を狙って特訓し、練習では「間違えるところがない」と自信を持てるまで弾き込みました。
そして迎えた発表会本番。
「練習通りにやれば大丈夫」と思って弾き始めた矢先、練習での自信は裏切られます。
緊張のためか演奏の途中で頭が真っ白になり、手が止まってしまったのです!!
どれくらい止まっていたのか、それすらも分かりません。
パニック状態の中、再開できるところから仕切り直して、どうにか演奏を終わらせました。
しかし、この失敗体験は「ピアノへの苦手意識」として私の中に大きく刻まれることになるのです。
吹奏楽部での経験で知った「音楽を楽しむことの大切さ」
ピアノの練習にも意気消沈した私は、小学校卒業とともに習っていたピアノを辞めてしまいました。
ピアノを弾くことはおろか、鍵盤を見ることも嫌になってしまいます。
それでもやっぱり音楽は好きで、演奏をしたいという気持ちは変わらず、中学では吹奏楽部に入り「トランペット」を担当しました。
そして、この吹奏楽での経験は一人で演奏するピアノとは、また違った音楽の世界を教えてくれました。
部活の仲間と時には厳しく、時には笑い話もしながら絆を深め、練習して曲を仕上げていくこと。
大会という目標に向けて必死に練習し、結果に対しての喜びや悲しみを仲間と共有したこと。
そんな部活での日常は、一度ピアノで挫折した私に改めて「音楽の楽しさ」を感じさせてくれました。
上達するために練習するのはもちろんですが、「音楽を心から楽しむことも、とても価値があることだ」と感じるようになります。
ピアノへの固定概念が打ち砕かれた!ピアノを再開するきっかけ
高校でも同じく吹奏楽部に入り、新たな友達もできました。
その中には趣味でギターを弾き、バンドも組んでいる友達もいました。
どんな楽器にも興味がある私でしたが、ギターはかっこいいイメージもあり興味津々。
演奏を聞かせてもらったり、どんな練習をしているのかを聞いたりすることがとても楽しみでした。
友達に色々と聞くなかで、「コード」についても教えてもらいました。
「コードが分かれば、好きな曲を簡単にアレンジして弾くことが出来るよ」と、その友達は教えてくれました。
もちろんこれは、ギターだけでなくピアノでも同じ。
このことは私の中でとても衝撃的でした。
私の中でピアノの演奏といえば、右手と左手が複雑な動きをするクラシック。
簡単なアレンジで弾くという発想は、私のピアノへの固定概念を覆すものでした。
「コードについて分かれば、自分にも今までより簡単に、しかも好きな曲が弾けるかもしれない。」
遠ざかってしまっていたピアノの存在が、少し近くに感じられたきっかけでした。
またピアノで曲を弾けた!再び膨らむピアノへの思い
コードについて調べ、さっそくピアノでその音を弾いてみました。
友達の練習している曲のコードを教えてもらい、簡単なリズムで弾くだけで曲の伴奏が弾けたような気持ちになります。
一度諦めてしまったピアノで、また曲が弾けたことはとてもうれしく感じられました。
しかし、部活動や徐々に本格的となる受験勉強の中で、ピアノを練習する時間は中々取れなくなってしまいました。
大学進学後も、医療系の大学だったため授業や実習が忙しくピアノを触れない日々。
その一方で「もっとピアノを弾きたい」という気持ちだけが強くなるばかりでした。
その思いが叶うのは、社会人となった後のことになります。
ピアノ再開!でもやっぱり苦難は続く!?
少しずつピアノを再開し、徐々に本格的に音楽活動を開始します。
しかし、やると決めたら無鉄砲なところが私の悪い癖。
ある一大決心をした私に、まだまだ苦難が立ちはだかります。
本格的に音楽活動開始!
無事に就職して仕事にも慣れてきたころ、ピアノを本格的に再開したいと思うようになります。
バンドをしていた友達への憧れもあった私は、インターネットでメンバーを募集しているバンドに思い切って応募しました。
そして、歌を歌うことも好きだった私は、バンドの「キーボードボーカル」として参加することに。
そのバンドはオリジナル曲を演奏するバンドで、週1回ずつ練習を行いながらライブにも出るようになりました。
しかし、勇気を出して始めてみたバンド活動はそんなに簡単なものではありませんでした。
ある日の練習後のミーティングで、バンドのリーダーから「オリジナル曲の中から2曲をレコーディングしてCDにしよう」という提案がありました。
完成したCDをライブでお客さんに無料配布するということで、レコーディングなんてもちろん経験のなかった私は、不安もありましたがワクワクしていました。
レコーディング当日、初めてのレコーディングスタジオに緊張しながら、始めは他のメンバーがレコーディングするのを聴いていました。
どのメンバーも一発録りで完璧に演奏し、音源がみるみるうちに作られていくことに圧倒されていました。
そして自分のキーボードとボーカルの順番が回ってきます。
緊張の中、初めてのレコーディングを行った私ですが、録音した自分の演奏や歌声を聴いて落胆しました。
他の楽器とのタイミングのズレが明らかに目立っていたのです。
演奏中には気付かなかったズレもレコーディングした音源ではより顕著に聞こえ、「こんなに私、出来ていなかったの!?」と、心が折れそうでした。
何テイクか録り直し、一番いいテイクを繋いで音源は完成したものの、私の気持ちは完全に沈み込んでいました。
一発で音源を完成させた他のメンバーとの実力の差を強く感じていました。
そしてまた別の練習の日のこと、リーダーから私にある相談がありました。
「ピアノも歌も、もう少し上達してほしい。」
いつも優しいリーダーからそう言われて、「ああ、やっぱり自分の実力ではダメなのか」と大きなショックを受けました。
しかしせっかく挑戦したバンド活動、ここでくじけてなどいられません。
私は、ボイトレとピアノのレッスンが出来るミュージックスクールに通うことにしました。
ミュージックスクールで出会った恩師、そして見つけた新たな目標
ミュージックスクールでレッスンを受けた講師の先生は、ピアノの弾き語りを専門にしている先生で、とても優しい方でした。
ピアノのレッスンでは、私が上手くできないところの原因を説明しながら、優しく指導してくれました。
実際はけっこう落ち込んでいた私ですが、先生の優しさにも助けられ、1つずつうまく弾けない点を改善することができました。
そして、バンドの練習ではリーダーからも「ミュージックスクールに通うようになって、歌もピアノも良くなったね」と言ってもらえるようになりました。
その後まもなく別のメンバーの都合もあり、バンドは解散してしまったのですが、私はミュージックスクールを続けることにしました。
「弾き語りに挑戦してみたい!」という、新たな目標ができたのです。
「弾き語り」でフラッシュバックする過去の記憶!!
既存の曲のアレンジやオリジナル曲を作って練習し、ある程度形になったところで、ミュージックスクールのライブ形式のレッスンに参加することにしました。
レッスンは7名程度の団体レッスンで、1人ずつ歌や演奏を行い、他の生徒はそれに対する感想を言います。
そして最後に、講師がフィードバックを行うというもの。
そのライブ形式のレッスンで弾き語りをいざ披露するというときに、私の身にはある異変が起きていました。
(手が尋常じゃなく震える!!)
それはもう、「これでどうやってピアノを弾くんだ!」というぐらいに震えていました。
吹奏楽ともバンドとも違う、たった1人での人前での演奏。
ここでフラッシュバックしたのが、小学校での演奏会での「トラウマ」です。
それは私の中にまだまだ根深く潜み、緊張を増大させていました。
結果は言わずもがなで、スムーズな演奏は出来ずミスも連発しました。
「これを克服しなければ、とうてい人前で演奏することはできない」と、打ちのめされた気持ちでした。
「かっこつけピアノ」を卒業したら、演奏が楽になった♪
いつもレッスンを受けている先生に結果を報告すると、「それはまだ自分の演奏に不安があるからだろうね」と教えてくれました。
確かに、まだ上手く弾けないフレーズや、ときどきミスをする箇所もあり、それに対する不安が緊張に繋がっているのだと感じました。
続けて先生は「上手く弾けないところは、アレンジを簡単にしていいんだよ」とアドバイスをくれました。
先生のその言葉で、自分が無理をして難しいフレーズを弾いていることに気がつきました。
私は何を隠そう、音楽に関しては少し「かっこつけたがり」だったのです。
難しいフレーズを弾けるとかっこいい、そして自分のレベルに合わないことをしてしまう。
もちろん練習を重ねて努力することも大事ですが、「自分のレベルに合わせた難易度で練習し、1曲をしっかり仕上げる、そして少しずつレベルを上げていけばいいのだ」と、この時気がつきました。
自分のレベルに合ったアレンジに修正して不安な部分をなくすことで、人前で演奏をするときも次第に緊張しなくなっていきました。
さらに演奏中に余裕が持てるようになり、曲の表現に関してもより豊かに再現できるようになりました。
そしてミュージックスクールの発表会という舞台で、練習してきた弾き語りの演奏を行いました。
前のように手が震えることもなく、大きなミス無く演奏を終えることが出来ました。
心からピアノ楽しめる、今は人生がff~フォルティッシモ~
私のピアノの実力は、人と比べてもそれほど上手いものではないかもしれません。
しかし、挫折したピアノにもう一度挑戦し、得られたことがたくさんありました。
自分の好きな曲が弾けるようになったこと、人前でも演奏できるようになったこと、そして何よりピアノを心から楽しめるようになったことです。
また自分のためだけでなく、今は友達が歌を歌う伴奏を弾き、自分のピアノの演奏が少しでも誰かの役に立てているかと思うと嬉しく感じます。
きっと挫折したまま諦めていたら、今も後悔したままだったでしょう。
ピアノの練習にちょっと疲れたとき、悩んだときは…?
ピアノを弾けるようになりたいけど、練習する中で悩むことや辛くなってしまうこともありますよね?
私のように「昔習っていたピアノを大人になって再開したけど、練習してもなかなかうまく弾けない」
または「全くの初心者だけどピアノが弾きたい、でも思うように練習が進まない」、という方もいらっしゃるでしょう。
そんな時は、一息ついてリラックスしてみてください。
難しい曲はゆっくり弾いてみてもいいです。
練習曲に疲れてしまったら、違う曲で気分転換してみてもいいでしょう。
無理せず焦らず、自分のペースで、素敵なピアノライフを楽しみましょう!
私が主催しているこのサイトでは、ピアノに挫折した経験のある方や、大人になってからピアノを始める方に役立つ情報を発信しています。
たくさんの演奏者に発表の場を持ってもらいたいという思いで、毎月「仮想演奏会」を企画しています。
気の合うピアノ仲間を見つけられるオンラインサロン「ffサロン」も運営しており、まさに進化し続けているピアノサイトです。
こちらの記事で、このサイトの活動内容をすべて紹介しています。
興味を持ってくださったら、ぜひ一度お読みください!
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