好きな曲をピアノで弾こうと思ったのに、指が届かなくて諦めた経験はありませんか?
私も手が小さいので、曲によっては疲れますし、痛くて諦めたことも多いです。
特に、1オクターブが続くと本当に厳しく感じます。
せっかく憧れの曲やお気に入りの曲があるのに、指が届かなくて諦めるのはとても残念ですよね。
何とか弾きたい曲を弾けるようになる方法はないのでしょうか?
そこで、今回はピアノで指が届かない時の対応方法をご紹介します。
ぜひ最後までお読みくださいね。
ピアノで指が届かないときの対応法
ピアノで指が届かない時の対応法として、手の可動域を広げる方法と曲を弾きやすいようにアレンジする方法をご紹介します。
まずは手の可動域を広げる方法から詳しく見ていきましょう。
手の可動域を広げる方法
手の可動域を広げる方法は3つあります。
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- 指と指の間を広げる
- 指を反らす
- 手全体のマッサージ
では具体的にご紹介します。
指と指の間を広げるストレッチ
まずは、壁を使ったり、もう一方の手をげんこつにしたりして、親指と人差し指の間を広げます。
それから、順番に人差し指と中指、中指と薬指、薬指と小指の間を広げていきます。
やってみると結構大変ですよね。
ストレッチのやり過ぎは、逆に手を痛めてしまうので気を付けましょう。
最後に、思いっきり親指と小指を広げて、終了です。
指を反らす
まずは、指を1本1本反らしていきます。
指を反らすのも、あまり無理をしないで行いましょう。
次に、指を一緒に手の甲側、手のひら側に反らすのも効果的なストレッチです。
肩甲骨から腕の前側、後ろ側がストレッチできるので、私はとても気に入っています。
ピアノを弾いていて体が凝ってしまったときにも、ぜひお試しください。
手のマッサージ
手のマッサージも関節をほぐすことができるので、手の可動域を広げるのに効果的です。
血行をよくするために、腕から手をぶらぶらさせたり、合谷というツボを押します。
合谷は親指と人差し指の間にあるとても重要なツボと考えられています。
ここをゆっくり押してみてください。
私はとても痛いのですが、読者様はいかがでしょうか?
だんだん不思議とポカポカしてきませんか?
それからすべての指の関節をマッサージします。
最後に、手の甲の骨と骨の間を押して、終了です。
マッサージを行うことで血行を良くし、さらにストレッチを合わせることで、相乗効果が期待できます。
曲を弾きやすいようにアレンジする
曲を弾きやすくアレンジする方法も3つご紹介します。
- アルペジオで音をばらして弾く
- 片手だけでなく両手で弾く
- 音を省く
では詳しく見ていきましょう。
アルペジオで音をばらして弾く
左の楽譜の2番目の音ですが、左手の和音がラからドまでになっています。
1オクターブ以上あるので一度に弾くのは難しいですね。
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音符の左側に波のように縦にある線がアルペジオの指示です。
下から「ラミソド」と弾いていきます。
これで、一度に手の届かない和音でも弾くことができます。
アルペジオを綺麗に弾くのは難しいですが、上手に弾けたら、曲想がより豊かになって素敵な演奏ができますよ。
以前私はレッスンの時に、アルペジオを「フリルをイメージして弾くように」と、先生からアドバイスを受けたことがあります。
アルペジオを上手く弾くのに悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください♪
「指が届かない時の対処法」として、だけではなく、プラスアルファの効果が期待できるのはうれしいことですね。
両手で弾く
左の楽譜では、左手の最初の音が「ラド」で1オクターブ以上あります。
左手で同時に弾くのは難しいと思います。
上のドの音を右手で弾けば、2音同時に弾くことができます。
指が届かなくても弾くことが可能になりますね。 |
ただ、この左手の音符を右手で補助する方法は、いつも使えるわけではないので注意なさってください。
音を省く
ただし、自分で音を省くときは、原曲からあまりにもかけ離れないように注意が必要です。
指が届かなくても超難曲「ラ・カンパネラ」を弾きこなす中村美音ちゃんご紹介
ここで、手が小さく、指が届かなくても超難曲「ラ・カンパネラ」を弾きこなす、中村美音ちゃんをご紹介します。
美音ちゃんは、現在10歳です。
プロのピアニストを目指していて、毎日何時間も猛練習をしています。
数々のコンクールに入賞の経験もあります。
レベルが違うと思われる読者様もいらっしゃるかもしれませんし、私もそう思います。
しかし、美音ちゃんの身長は142㎝と小柄で、手も小さいです。
手の小さな美音ちゃんが「カンパネラ」を弾く様子を見ると、多くのことを学べると思います。
まずは、カンパネラを弾く美音ちゃんの動画をご覧ください。
手がよく映っているので、とても参考になります。
引用:youtube
超難曲リスト作曲「ラ・カンパネラ」
引用:ウィキペディア
「ラ・カンパネラ」は余りにも有名な曲ですので、多くの読者様もご存じだと思いますが、簡単に紹介させていただきます。
正式には「パガニーニによる大練習曲」第3番 嬰ト短調と言います。
作曲者のリスト自身が「ピアノの魔術師」と言われたほどの名ピアニストでした。
初見で弾けない曲はほとんどなかったと言われています。
リストは、指が非常に長くて12度の音程が楽々届くほどでした。
12度の音程は1オクターブが8度ですので、4つ先の音まで届くという指の長さです。
とても普通の人では考えられませんね。
自分が弾くために曲を書いたため、リストのピアノ曲は手が大きい人のための曲になっています。
「ラ・カンパネラ」が非常に難しい曲である理由は、オクターブの連続が多いことと、跳躍が多いことです。
オクターブを連続で弾きながら、強弱や曲想をつけなければいけず、手にかかる負担が非常に大きくなります。
また、跳躍が多いということは、違う音を弾いてしまう可能性も高くなります。
そのため、鍵盤と鍵盤の移動を手に覚えさせるように、長時間の練習が必要です。
ここまでお読みいただいてお分かりいただけたかと思いますが、「ラ・カンパネラ」は簡単に弾ける曲では決してありません。
しかし、手が小さな美音ちゃんが演奏している動画を見ると、不可能ではないと思えます。
私は希望が持てて、嬉しくなりました。
読者様はいかがですか?
小さい手で「ラ・カンパネラ」を弾く秘訣
小さい手でカンパネラを弾く秘訣を美音ちゃんのお母様にお聞きしました。
美音ちゃんは、手がとても柔らかいのです。
お母様にお願いして、美音ちゃんの手の写真を送っていただきました。
ご協力いただきました美音ちゃんとお母様、ありがとうございます。
美音ちゃんの手▼ | 私の手▼ |
左側の写真が美音ちゃんの手で右側の写真が私の手です。
写真を比較してご覧ください。
私の手は親指と小指を思いっきり開くと、手から手首のあたりに力がものすごく入っていることがわかります。
美音ちゃんの手は力が抜けているように見えますし、ほとんど180度開いているように見えます。
特に、小指と薬指の柔軟性が美音ちゃんの手と私の手では全く違いますね。
美音ちゃんはミからドまで届いていますが、私はファからドまで届くのがやっとです。
私は上の写真を撮影したとき、かなり無理していましたので、小指と薬指を開いた状態でピアノを弾くのは難しいと思います。
手の柔軟性はとても大事だということが、わかりますね。
そこで、手の柔軟性を保つために美音ちゃんが心がけていることもお聞きしました。
美音ちゃんの場合は、毎朝お父様が美音ちゃんの手をマッサージしているそうです。
また、基礎練習も大事にしていて、ハノン、ピシュナ、コルトーなど毎日1時間弾いているそうです。
本当に地道な努力の積み重ねが必要なのですね。
果てしなく遠い道のりのように感じますが、「千里の道も一歩から」です。
読者様も諦めないで、頑張っていきましょう。
ピアノで指が届かない時どうしたらいい??好きな曲を諦めない方法 まとめ
ピアノを弾いて指が届かない時に、好きな曲を諦めないための対応方法をご紹介してきました。
もう一度おさらいしておきましょう。
- 指と指の間を広げるストレッチ
- 指を反らす
- 手のマッサージ
手の柔軟性を高めて、指の可動域を広げれば届かなかった音が届く可能性があります。
痛めないように注意して、少しずつやっていきましょう。
- アルペジオで音をばらして弾く
- 両手で弾く
- 音を省く
原曲とかけ離れてしまわないようにする注意が必要です。
いろいろな方法を組み合わせて、弾きたいという強い気持ちで練習していきましょう。
また、小さな手で「ラ・カンパネラ」を弾く中村美音ちゃんをご紹介しました。
美音ちゃんの手の写真を見て、手が柔らかいことがとても大事だと実感できます。
弾きたい曲や憧れの曲があるのに指が届かないけれどどうしよう!
そう思ってしまう読者様、諦めないでください。
難しいけれど、不可能ではありません。
小さい手でリストの難曲「ラ・カンパネラ」を弾きこなす美音ちゃんからヒントをもらって、諦めずに練習していきましょう!
最後までお読みいただきありがとうございました。