五線譜の線とは?意味や役割を理解して上達スピードに差をつけよう!

 

「ピアノが弾けるようになりたいけど楽譜が読めない」、「楽譜を見ながら演奏できない」というお悩みをお持ちの方へ。

 

ピアノの練習を始めるときに楽譜の読み方を覚えることを同時に行い、楽譜を見ながら弾く練習をすると上達が早いですよ。

 

ピアノは両手で弾けるようになるまでにはある程度時間がかかります。

 

そして、楽譜をスラスラ読めるようになるにも時間が必要です。

 

私が中学生の時、ピアノが弾けるならと合唱のピアノ伴奏を頼まれたことがありました。

 

しかし、楽譜を見ながら演奏することが苦手だったので苦労した経験があります。

 

その経験から楽譜を見ながら弾く練習をはじめました。

 

目線が鍵盤に向いていたので鍵盤の押す位置を指が覚えるまで大変でしたが、その後は合唱の伴奏も快く引き受けられるようになりました。

 

読者様には、ピアノの練習と並行して楽譜の読み方を覚え、楽譜を見ながら弾く練習をすることをおすすめします。

 

この記事では、楽譜を読む前に知っておくべき線の種類や意味をわかりやすく解説します。

 

楽譜にある線の種類と意味
・音符の示す音を決定する音部記号とは

 

楽譜を読む練習の前に知っておくとよいポイントをまとめました。

 

ぜひ参考にしてください。

 

ピアノ楽譜の見方・線の役割り

 

私たちが見慣れている五線譜は西洋音楽が発祥で、もっともなじみ深い楽譜です。

 

五線譜は、5本の横の線と、横の線を区切る縦の線で成り立ちます。

 

横の線が示しているのは音の高さです。

 

縦の線では、楽曲を小節の区切りや曲調の変化で区切って楽譜を見やすくしています。

 

それでは、五線譜に記されている線について解説していきましょう。

 

線の意味が分かると、曲のテンポや曲調の変化などを感じながら演奏できるようになります。

 

ピアノ楽譜・横の線

 

楽譜の横の線を五線といい、五線以上の音を記すときに足す線が加線です。

 

ここでは、五線と加線について解説していきます。

 

五線

楽譜の線は5本と決まっています。

 

五線は、下から上に音が高くなります。

 

五線には名前が付いていて、名称は次の通りです。

 

五線の説明

引用:ヤマハ

 

上に行くほど数字が上がり一番上の線を「第五線(だいごせん)」と呼び、第4線と第5線の間が「第四間(だいよんかん)」です。

 

五線以外の線

五線で表せない音を記譜するときは「加線」という臨時の線を使います。

 

加線は音符に短く書かれている線のことです。

 

それぞれ「上(かみ)」、「下(しも)」と呼び、「上第一線」は「かみだいいっせん」、「下第一間」は「しもだいいっかん」と読みます。

 

ピアノ楽譜の縦の線

 

楽譜には縦にも線が入っています。

 

縦の線には小節線複縦線終止線があり、それらをまとめて「縦線(じゅうせん)」と呼びます。

 

縦の線があることで楽譜が見やすく整理される重要な線です。

 

ここからは、3種類の縦線について解説します。

 

小節線

小節と小節を拍子で区切る線が小節線です。

 

拍子とは、決まった数の拍の集まりのことで、強拍といくつかの弱拍からなります。

 

 

例えば、4分の4拍子の曲なら四分音符が4つで一区切り、1小節です。

 

1小節ごとで区切ると楽譜が見やすくなりますね。

 

小節線は一本の細い線で記され、他の縦線と重ねて使うことはありません。

 

複縦線

複縦線は楽曲の大きな変わり目が一目でわかる重要な線です。

 

 

調や拍子の変わり目や楽曲の段落などに記される二本線をいいます。

 

複縦線が引いてある意味を知っていると、演奏にも変化が出ませんか?

 

演奏する音だけを追うのではなく、楽曲への理解が深まります。

 

曲調の変化を楽譜から読み取れると、演奏の上達も早くなります。

 

終止線

終止線は字のごとく曲の終わりを示す線です。

 

 

楽譜の一番最後に記される二本の線で2本目は太く書かれます。

 

終止線は楽曲の終わりを示す線なので、使用する回数は1曲につき1回です。

 

線と一緒に音符の位置も覚えよう

 

ここまで線が示す役割を解説してきました。

 

楽譜には、線以外に音符や記号もあわせて記譜されます。

 

五線に書かれた音符が出す音を教えてくれ、たくさんの記号が音の強弱など抑揚を教えてくれます。

 

その中でも、音部記号は楽譜の最初に書かれている重要な記号です。

 

音部記号の役割り

音部記号は、五線上の音符の音を指定する役割があります

 

音部記号にはト音記号、ヘ音記号、ハ音記号の3種類があり、種類別に五線上での鍵盤中央の「ド」の位置が変化します。

 

ピアノで使われる音部記号はト音記号とヘ音記号です。

 

ト音記号の楽譜は、読者様も見慣れている楽譜だと思います。

 

ト音記号で始まる楽譜の「」は、一番下の線より一つ下の線です。

 

したがって、「」を示す音符には加線が付いていますね。

 

ピアノは両手で主旋律と副旋律を奏でますので、楽譜も右手用と左手用が必要です。

 

ピアノ用の楽譜は大譜表と呼び、ト音記号とヘ音記号の楽譜が上下に並んでいます。

 

※楽曲によってどちらもト音記号もしくはヘ音記号で書かれる楽譜もあります。

 

引用:ピアノ初心者の音符の読み方

 

ト音記号で書かれた高音部譜表は主旋律を、ヘ音部記号で書かれた低音部譜表は副旋律を奏でます。

 

もう一つの音部記号であるハ音記号は中音部記号です。

 

ピアノ楽譜には使われませんが、ヴィオラの楽譜やオーケストラの楽譜に使用されています。

 

音符の読み方

私たちが慣れ親しんだ音名は「ドレミファソラシド」です。

 

ですが、この「ドレミ…」はイタリア語の読み方で、日本語に直すと「ハ二ホヘトイロハ」となります。

 

下の図のような関係ですね。

 

ファ

 

上の図からわかるように、ト音記号の「」はドレミでいうところの「」です。

 

同じようにヘ音記号の「」は「ファ」ということになります。

 

ト音記号の書き始めの渦巻きは2線からスタートします。

したがって、2線の音は「」になります。

 

ヘ音記号も見てみましょう。

 

ヘ音記号の出だしは4線からのスタートです。

」は上の表で「ファ」ですので、4線の音はファです。

 

出す音がわかったところで、楽譜に記された音を実際に鍵盤を弾いて確認してみましょう。

 

ト音記号の下第一線から上第一線までの音は「ドミソシレファラ」です。

 

ヘ音記号では「ミソシレファラド」になります。

 

間も見てみましょう。

 

ト音記号の下第一間から上第一間は「レファラドミソシ」、ヘ音記号では「ファラドミソシレ」になります。

 

始まりの音は違いますが、音の並びは同じです。

 

  • 音の並びを繰り返しスラスラ言えるように練習する。
  • 音部記号別の下第一線と下第一間の音を覚える。

 

音符を復唱しながら、鍵盤を見ずそれぞれの音を感覚的に指が覚えるまで根気よく練習しましょう。

 

楽譜を読む練習と鍵盤を見ずに弾く練習は並行して行うと上達が早いです。

 

ピアノ楽譜の線の意味を覚えよう

 

楽譜は5線と縦線、記号や音符で一つの楽曲を表しています。

 

その中で最も基本的な線と音部記号の役割を解説しました。

 

一つの楽曲を表現ために必要な線
  • 五線譜には音の高さを表す横の線と長さを表す縦の線で構成されている
  • 横の線を五線と呼び、縦の線を縦線と呼ぶ
  • 縦線には小節線、複縦線、終止線の3種類ある
  • 小節線は小節ごとに楽譜を区切っている一本線である
  • 複縦線は楽曲を調や拍子の変わり目や楽曲の段落などで区切っている二本線である
  • 終止線は楽曲の終わりを示す二本線で右側の線が太くなっている

 

また、五線に書かれた音符の位置を音部記号で指定しています。

 

音部記号とは五線の左端に書かれた記号のことです。

 

ピアノ楽譜に用いられるのはト音記号とヘ音記号の譜表からなる大譜表になります。

 

音部記号があることで出すべき音がわかる重要な記号です。

 

音符の読み方
  • 音部記号別に線と間の音の並びを覚える
  • 音部記号別に下第一線、下第一間の音を覚える
  • 楽譜を読む練習と鍵盤を見ずに弾く練習は同時進行で行う

 

ピアノの練習前に楽譜から曲の特徴を掴めると上達に差が出ますよ。

 

楽譜の読み方を覚えて、どんどん新しい曲にもチャレンジしてみましょう!

 

 

楽曲を演奏するには、他にもたくさんの記号や音符の形があります。

 

こちらの記事では、より詳しく楽譜の読み方がわかります。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。