『「ピアノソナタ」ってなんだか難しそう!』というイメージはありませんか?
よくピアノ発表会などで、上級者レベルの方たちが弾いてますよね。
素敵な曲が多くて憧れちゃいます!
自分でも弾けるようになれたらかっこいいですよね!
でもそもそもピアノソナタとはなんなんでしょうか?
詳しく知らない人も多いのでは・・・?
そこで今回は、
- ピアノソナタとはなんなのか
- ピアノソナタが弾けるようになるまでの道のり
についてご説明します。
弾くには上級者レベルのテクニックが必要とされるピアノソナタですが、初心者がどうしたら弾けるようになるのかお伝えします!
またソナタの中には実は簡単なものもあるんですよ♪
ぜひ最後まで読んでピアノライフの参考にしてください!
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ピアノソナタとは?
ピアノソナタってなんなんでしょう?
よく耳にしますけど、実は意味をよく知らなかったりしますよね。
それでは解説していきますね。
ソナタとはなにか?
まず、「ソナタ」とはなんなのか?
ソナタはイタリア語の奏でるという意味の「ソナーレ」からできた言葉です。
日本語では「奏鳴曲(そうめいきょく)」と言います。
これは、音楽形式を表す言葉なんです。
主に第1楽章から第4楽章で構成され、ソナタ形式が用いられている器楽のための楽曲のことです。
つまり、「ソナタ形式」が採用されている楽曲のことが「ソナタ」です。
ん?ソナタ形式??
そのソナタ形式がわかりませんよね。
どのような形式なのでしょうか?
ソナタ形式とは?
ソナタ形式というのは、序奏→提示部→展開部→再現部→コーダ という構成で進む形式のことです。
序奏とコーダはない場合もあります。
詳しくみてみましょう。
- 曲の導入部分
- 主題を用いたものや、全く関係ないものまで様々
- 第一主題と第二主題が提示される部分
- 第一主題が曲の中心であり、その後の第二主題は第一主題と対比的な曲調でつくられる
- 提示部の主題を、転調させるなど色々な形で変化をつけて自由に展開させる
- 曲の中で一番盛り上がり、クライマックスになる部分
- 展開部では主題を様々な形に変化させたが、この再現部では基本的に提示部と同じように演奏される
- ふたつの主題の対比が解消される
- 全曲の終わりとしての終結部
このように、大まかにいうとソナタ形式とは、主題があり、それが展開し、再び主題が再現され、終結する、という流れなんですね。
曲の前半部分が序奏と提示部(最後にリピート記号がある)、後半部分が展開部、再現部、コーダです。
起承転結で例えると、
- 起承…提示部
- 転…展開部
- 結…再現部
といえます。
このソナタ形式の曲が第1楽章や第3楽章に入っている楽曲、それがソナタなんです。
そしてピアノのために作られたソナタが、ピアノソナタです。
【ピアノソナタ】有名な曲をご紹介します
ソナタ形式ができたのは、1600年頃と推測されます。
そしてその形式を確立したのは、1781年に「ロシア弦楽四重奏」というソナタ形式の曲を書いたハイドンだと言われています。
ハイドンはオーストリアの古典派を代表する作曲家であり、多くの交響曲や弦楽四重奏を作っているので、「交響曲の父」「弦楽四重奏曲の父」と呼ばれているんです。
そのハイドンがソナタ形式を確立して、その後モーツァルトやベートーヴェンに継承されました。
そしてブラームスやシューマンなど、後のロマン派の作曲家にまで大きな影響を与えました。
ピアノソナタの有名な曲をご紹介しますね。
【モーツァルト】ピアノソナタ 第15(16)番 ハ長調 K.545
引用:YouTube
モーツァルトは18曲のピアノ・ソナタを作曲しました。
ピアノ・ソナタ第15(16)番ハ長調は、モーツァルトのピアノ・ソナタの中で最も有名な曲です。
旧モーツァルト全集では「第15番」、新モーツァルト全集では「第16番」と表記されています。
「簡単なソナタ」という別名もあり、ピアノレッスンでも練習曲としても親しまれています。
上の動画を観ていただきたいのですが、曲の内容は・・・
- (曲始め~)提示部 第1主題と第2主題の提示
- (1分08秒~)提示部のリピート
- (2分00秒~)展開部 ト短調へ切り替わる、その後も様々に転調
- (2分23秒~)再現部 第1主題と第2主題の再現からまとめ
というソナタ形式です。
この曲は実は「ソナチネアルバム」にも収められているんです。
ピアノソナタをいつか弾きたいと思っている方は、この曲を弾けることを目標にするのもいいですね!
【ベートーベン】ピアノ・ソナタ第14番 嬰ハ短調 作品27-2【月光】
ピアノ・ソナタ第14番 嬰ハ短調 作品27-2【月光】 ベートーヴェン 第3楽章ソナタ形式
引用:YouTube
ベートーベンは、32曲のピアノソナタを作曲しました。
中でも3大ピアノソナタと言われるものが有名です。
- ピアノ・ソナタ第8番 ハ短調 作品13【悲愴】
- ピアノ・ソナタ第14番 嬰ハ短調 作品27-2【月光】
- ピアノ・ソナタ第23番 ヘ短調 作品57【熱情】
月光の第3楽章はまさしくソナタ形式です!
この曲もぜひ上の動画を観てください。
- (曲始め~)提示部で第1主題・第2主題が提示される
- (1分42秒~)提示部のリピート
- (3分20秒~)展開部 嬰ハ長調、嬰ヘ短調へ転調される
- (4分20秒~)再現部 提示部と変わらない
- (5分50秒~)コーダ部 即興的な演奏と第1主題を用いて曲が閉じられる
という流れで演奏されています。
曲の形式を意識しながら聴いてみるととても面白いですよね♪
初心者がピアノソナタを弾けるようになるには
それでは初心者から始めて、ピアノソナタを弾けるようになるにはどうしたらいいでしょうか?
教本の順番としては「バイエル」(入門~初級)⇒「ブルクミュラー」(初級~中級)⇒「ソナチネアルバム」(中級)⇒「ソナタアルバム」(中級~上級)と進むのがおすすめです!
「ピアノソナタを早く弾けるようになりたい!ソナタアルバムから始めてはダメなの??」
と思うかもしれません。
しかし、まずは「練習曲」から取り組むことが大事なんです。
「練習曲」というのは演奏技術やピアノの基礎知識を身につけるための楽曲のことで、「バイエル」と「ブルクミュラー」は練習曲集です。
よって、ここから順番に取り組んで練習していきましょう。
そしてソナチネアルバム・ソナタアルバムは「練習曲集」ではなく「曲集」です。
ソナチネアルバムはクラッシック音楽の導入となる作品が集められており、ソナタアルバムはそれよりもレベルの高いクラッシック曲をまとめられた曲集となっています。
練習曲集でピアノを弾くうえで大事なテクニックを身に付け、それからクラッシック曲集にチャレンジ!
このように段階を踏みましょう!
それではそれぞれ詳しく説明していきます♪
【入門〜初級】バイエル
ピアノに興味がある読者様なら、バイエルという言葉は聞いたことがあるのではないでしょうか?
ピアノを始めたばかりの入門から初級の方が使う教本の王道といえばバイエルです。
ピアノの基礎として必要な要素が凝縮されています。
こちらはその「バイエル」の独学練習用の教本です。
実際に独学で挫折してしまった方々の声を反映してつくられているので、とても丁寧でわかりやすい解説です。
大人のための独習バイエル上巻・下巻
引用:ヤマハの楽譜出版
バイエルについてはこちらの記事も参考にしてください↓
ピアノを独学で始めたいけれど、バイエルを使って良いのか悩んでいませんか?この記事では、バイエルを使って練習するメリットや独学向けの教本の選び方、そして上達のコツについて解説しています。バイエルを練習に取り入れて、楽しく上達を目指しましょう!
【初級〜中級】ブルクミュラー 25の練習曲
バイエルの後に取り組んでほしいおすすめ教本は、ブルクミュラーです。
長年多くのピアノ指導者、学習者に愛されている教本です。
この本の曲を順番に練習していけば、効率よく確実に中級者レベルまで上達できます。
「アヴェ・マリア」などの一度は聴いたことがある有名曲が多く、楽しんで弾きながらピアノ演奏技術を向上させられます。
子どものための教本としてよく使われるブルクミュラーですが、こちらは大人の独学練習者向けのものです。
詳しい解説付きなので、ひとりでも安心して学習できますよ。
大人のための独習ブルクミュラー25の練習曲
引用:ヤマハの楽譜出版
【中級】ソナチネアルバム
ブルクミュラーの後はソナチネアルバムに取り組んでみましょう。
1巻と2巻があります。
ソナチネアルバム1
引用:Amazon
「ソナチネ」とは、小規模なソナタのことを言います。
そしてソナチネアルバムとは、さまざまな作曲家の小スケールのソナタを集めたソナタアルバムへの橋渡し的な曲集です。
以下の動画をご覧ください。
2巻に、先ほどお話ししたハイドンの弦楽四重奏曲『セレナーデ』の中の一曲が入ってますよ♪
引用:YouTube
ソナチネアルバムは、ソナタを弾けるようにするための練習のような意味合いがあるため、ソナタより難易度が低くつくられています。
こちらの本は独学者向けに、指づかいや音楽構成などの詳しい解説付きです。
大人のための独習ソナチネ
引用:ヤマハの楽譜出版
「ツェルニー30番(中級者向けピアノ練習曲教本)」を併用して練習すると、テクニックがより確実に上達しますよ。
【中〜上級】ソナタアルバム
引用:Amazon
ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェンの古典派の3大巨匠のソナタを収録した曲集です。
ソナタアルバムの中に入っている作曲家はこの3人だけなんです。
1巻にはそれぞれの作曲家の作品が5曲ずつ入っていて、2巻にはハイドンが3曲、モーツァルトとベートーヴェンが4曲ずつ入っています。
ソナチネアルバムと比べると大規模で難しい曲が多く、中には1曲で数十分かかる曲もあります。
音楽高校や音楽大学の入試にはソナタが出されることが多く、入学してからの学内試験にもソナタは必ず課題曲になります。
このように聞くと「レベルが高く、自分にはとても手が出せない!」と思ってしまいますが、次からはピアノソナタの中でも比較的簡単な曲をご紹介しますね!
初心者からでも挑戦しやすいピアノソナタ
ここまで見てみると、「ピアノソナタを弾けるようになるのは大変そう」と思ってしまいますよね。
ですが、ソナタの中でも弾きやすい曲があるんです。
それは以下の4曲です。
- 第1番ハイドン ピアノソナタ第35(48)番ハ長調
- 第6番モーツァルト ピアノソナタ第16(15)番ハ長調
- 第12番ベートーベン ピアノソナタ第20番ト長調
- 第11番ベートーベン ピアノソナタ第19番 ト短調
この4曲はソナタとしては比較的簡単で、ソナチネアルバムにも載っています。
「ピアノソナタを弾いてみたい!」という方は、この4曲から選んでチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
また、どの曲も楽章によって難易度が変わります。
楽譜を見て、「この曲のこの楽章は簡単そう!」と思ったらぜひ弾いてみましょう。
「ピアニストを目指したい」「音楽学校に行きたい」など、本格的に学びたい方は全楽章を通した練習が必要です。
しかし「趣味で弾きたい」という方は自分で弾きたい部分を選び、自由に弾いて演奏を楽しみましょう!
ピアノの教本選びについてはこちらも参考にしてくださいね↓
ピアノの独学を始めるならまずは教本選びから!教本・教材選びはあなたのピアノ人生を左右するかもしれません。こちらは読者様のピアノライフがよりよい方向に導くための教本ガイドです。教本の順番とその理由となる教本ごとのレベルをまとめています。
ピアノ教本の順番をご存知ですか?それぞれに順番と難易度があって、学べることも違ってきます。教本は自分のレベルに合ったものを選ぶことが大切です。これからピアノを始めるのであれば、ピアノ教本でピアノを弾く基礎やテクニックを習得してみませんか?
ピアノソナタって何?弾けるようになるまでの道のりをご紹介! まとめ
今回はピアノソナタについて解説しました。
「バイエル」⇒「ブルクミュラー」⇒「ソナチネアルバム」⇒「ソナタアルバム」という教本の順番で練習しましょう。
曲の構成の理解が深まれば、音楽の聴き方も変わりますし、自分の演奏技術もレベルアップしますよね。
自分が聴いて感動した曲を、今度は自分で弾いてみたいと思うはずです。
ピアノソナタは初心者から始めてすぐに弾けるようになる!とは言えません。
最初は基礎練習が必要になります。
ですが少しずつでも練習すれば必ず弾けるようになります!
「難しそうだから無理!」とは考えずに、「この部分なら弾けるかな?」と思ったら、ピアノソナタにどんどんチャレンジしてみましょう!
どうぞ楽しんで弾いてくださいね。
そして少しでも弾けるようになったら、仮想演奏会にぜひご参加ください!
いつでもお待ちしております♪
最後までお読みいただきありがとうございました!